長野の葬儀

「いまどき」の長野県の相続・お墓・お葬式のことがよくわかる

弔問・会葬マナー⑥ 葬儀・告別式

2020年09月25日

【葬儀と告別式】

 葬儀は遺族や親族、特に親しかった間柄の人が、故人の死を悼み、読経によって故人を浄土に導くための儀式です。一方、告別式は故人と生前に交流があった人たちが最後の別れを告げる儀式です。本来、葬儀と告別式は別々に行われていましたが、現在は時間や会場などの都合で、葬儀と同じ流れで告別式までを行う形が多いようです。
 葬儀は故人との最後のお別れをする大事な儀式なので、参列する際は開始時間の15分前(親族の場合は30分~1時間前)には、会場に到着しているようにしましょう。

一般的な葬儀・告別式の進行
①受付開始
②遺族・親族着席
③会葬者着席
④僧侶入場
⑤開式の辞・読経
⑥弔辞
⑦弔電披露
⑧喪主焼香
⑨遺族・親族焼香
⑩会葬者焼香
⑪僧侶退場
⑫喪主あいさつ
このあと、出棺・火葬・骨あげ・骨迎え・還骨勤行(還骨法要)・繰り上げ初七日法要・精進落とし(お斎)などが行われますが、宗派・地域の風習などによって内容・順番は変わります。
長野県内では「納棺・出棺・火葬のあと葬儀・告別式を執り行う=骨葬・前火葬」が多いようです。

 

【最後の対面】

 地域により順番の違いもありますが、遺体葬(後火葬)の場合、焼香が終わったら一般の会葬者は外で出棺を待ちますが、遺族・親族は棺の中の遺体と最後の対面をします。もしも遺族から対面を求められたら、遺族とともにお別れをしましょう。対面をしたい場合は、遺族の断りなく立ち会うことはできません。事前に必ず遺族に申し出ましょう。
 葬儀社の人がお別れの花をお盆にのせて準備しますので、ひとり一輪ずつ受け取ります。棺のふたが取り外されますので、縁の深い人から順に、顔の近くから遺体の周りに花を置いていきましょう。

 

【出棺見送り】

 お別れが済んだら外に出て、出棺の見送りをします。寒いときもこの瞬間はコートを脱ぎ、雨の場合は派手な傘は避けましょう。棺が運び出され、霊柩車に納められるときは黙礼し遺族代表のあいさつは静かに聞きましょう。霊柩車が出発したら車が見えなくなるまで合掌します。

 

【火葬場でのマナー】

 基本的に一般参列者は火葬場へは行きません。希望する場合は、移動車や休憩室などの手配があるので、あらかじめ遺族側に申し出ておきましょう。火葬場に着いたら、棺は焼香台が用意された火葬炉の前に安置されます。棺の近くには遺族が立つので随行者は控えめに後ろのほうに立ちましょう。

 僧侶の読経、遺族と随行者の焼香が終わると棺の小窓をあけて最後の対面をします。その後、棺は火葬炉に納められますので一同、合掌で見送ります。火葬炉の点火から火葬が終わるまでの間は休憩室で待ちます。このとき簡単な食事や茶菓子、お酒が用意される場合もありますが、お酒は飲みすぎることのないように注意しましょう。
 火葬が済んだら遺骨を骨箱に納める「お骨あげ」を行います。足の骨から頭の骨へと順番に骨を骨箱に納めていきますが、故人ともっとも関係の深い人が最後にのど仏の骨(第二頸椎の骨)を納めます。随行者の順番は、係員の指示に従いましょう。

 

【精進落とし・お斎(おとき)】

 精進落としの誘いがあったら遠慮せずに参加しましょう。通夜振る舞いと同様に、遺族や近くの席の人と、故人の思い出を語り合います。ただし大声で話したり、飲みすぎたりしないようにしましょう。遺族に改めてお悔みを言う必要はありませんが、張っていた気持ちが緩んで気落ちしたり疲れが出たりするころなので「お力を落とさずに、お寂しいでしょうが、元気を出してください」などと、励ましてあげましょう。
 席次は僧侶や世話役代表が上座、中ほどに一般会葬者の席があって、末席に喪主と遺族が座ります。宴席は喪主のあいさつで始まり1時間から1時間半ほどで終了しますが、途中退席する場合は、周囲の席の人や喪主、遺族にあいさつをしてから退席するようにしましょう。

 

⇒葬儀・告別式、骨葬と遺体葬(前火葬と後火葬)、納棺のタイミングの地域による違いなど、詳しくは『長野の葬儀』に掲載しています。