長野の葬儀

「いまどき」の長野県の相続・お墓・お葬式のことがよくわかる

お葬式にかかるお金

2021年10月28日

【支出の考え方】

 葬儀費用は一般的に ①葬儀費用 ②飲食費用 ③寺院費用 にわけて考えられます。葬儀社の見積書は①の「葬儀費用」にあたるもので、これ以外にも支出かあることを想定しましょう。

【葬儀費用】

 葬儀社に見積りを依頼すると多くの場合は「セット料金」や「プラン料金」の設定があり、その部分は一括で金額が決められている「固定費」と考えることができます。またこの部分が会員の特典であったり、割引の対象になっているケースも少なくありません。 
 数社に見積りを依頼して比較する場合は、この部分が葬儀社によって異なることが多いので、比較しづらい部分になりますが、項目ごとに細かく確認して、調整が可能な部分があるかを、葬儀社に相談してみるのもいいでしょう。たとえば祭壇や棺は材質などで安いものから高いものまで価格に大きな差があります。

【立替】

 葬儀社の見積りには、火葬代や車両代、骨壺代などが「立替」という項目で表示されているケースが多くあります。
 これは葬儀社が自社で業務を行うのではなく、提携している会社などに外部委託することを表していて、お金はいったん葬儀社に入った上で、葬儀社から提携先に支払われます。直接、安く依頼できる先がある場合などは葬儀社に相談してみましょう。

【飲食費用】

 飲食費用は参列者の人数によって支払額が異なる「変動費」です。通夜振る舞い、精進落としが終わった段階で、最終的な金額が確定するものですが、メニューの内容や料理のボリュームでひとりあたりの金額を想定することは可能です。おおよそ、5000円×人数の想定で試算してみて、予算を超える場合は料理の品数などを少し抑えても寂しくならないか、などを葬儀社に確認してみましょう。
 また料理と同様に、「生花」や「会葬礼状」「返礼品」なども「変動費」として調整が可能です。生花も寂しくない程度にボリュームを落としたり花の種類を変えることが可能です。返礼品の内容も恥ずかしくない程度に、必要に応じて再検討することは可能です。

【寺院費用】

 寺院費用は主に「お布施」(読経や戒名のお礼としての本尊へのお供え)ですが、これらは宗派や寺院の格、故人と寺院の関係などで異なるため、妥当な金額がわかりづらい部分です。葬儀社の紹介の場合は、事前見積りである程度の予定が立ちますが、菩提寺の場合、葬儀社に相談してもどうしてもわからないときは率直に聞いてみるのもいいでしょう。 
 「御車代」や「御膳料」は「お布施」とは別にそれぞれ、その都度、別々に渡すのが一般的です。

【お葬式代の相場】

 お葬式費用は減少傾向で、年々、お葬式の規模は縮小化し、費用も下がる傾向にあるようです。「生前予約」が増える中、たとえば「祭壇や棺は質素に、参列者へのお礼を込めて、料理は豪華に」など「自分らしいお葬式、自分らしいお金の使い方」を考える人が増えているのは確かなようです。

【お葬式の「収入」】

 お葬式は出費ばかりと考えると規模を縮小してしまう傾向があります。「香典」などを「収入」ととらえ、収支全体で、故人を弔うにふさわしい儀式ができると考えましょう。
 香典にはそもそも、葬儀を営む喪家への慰労・支援の意味もあり、故人と直系の親族であっても喪主や同居家族以外の人は持参するのが一般的です。また弔問・会葬者が持参する香典の金額には、生前の故人との関係などによって「相場」と言われる目安があります。
 香典以外にも、国民健康保険などで葬祭費補助3~5万円や埋葬費補助3~5万円が支給されます。
 また最近は生命保険に葬祭費を組み込んだものもあります。これらも「収入」の一部と考え、葬儀の規模を決める参考にしましょう。