長野の葬儀

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飯山仏壇~最高の仏壇が信州にはある!~

2022年06月01日

【飯山仏壇の歴史】

 定かな記録は存在しませんが、室町時代には飯山に浄土真宗が伝わり、以来、戦国時代の上杉謙信や江戸時代の本多氏の庇護のもと、城下町・寺町文化が定着したことで、仏壇作りを育む土壌ができたと言われています。
 原材料の木材を確保しやすかったこと、漆塗りに最適な気象条件であったこと、豪雪地帯ゆえに家内工業が発展しやすかったことなどの条件が重なり、江戸時代初期から根づいた仏壇作りは、漆塗りの技術、京都の流れを汲む彫刻技術などを吸収しつつ今日まで発達してきたと言われています。

【飯山仏壇の特徴】

 良質な木材(松・杉・朴など)をふんだんに使用、全体に高蒔絵を施し、それが金具や金箔の美しさと相まって、他にはみられない独自の趣を醸す美しい仏壇です。
 部品作りから組み立てまで作業が細分化されていて、その工程のすべてを地域内で分業化して行っているのも特徴で、仕上げ師を兼ねた仏壇の製造問屋ともいうべき仏壇店を中心に、展示販売、注文販売、修理対応などが行われています。

【お墨付きマーク】

 飯山仏壇は1975年に経済産業大臣から指定を受けた「伝統工芸品」です。購入時にはこれらを証明する「伝統証紙」が発行されます。

【仏壇の洗濯】

 仏壇は子々孫々まで大切に守り継いでいくもの。飯山仏壇はクサビを抜くとひとつずつのパーツに分解できる仕組みになっているので、細かいところまでお掃除ができます。線香やロウソクのススをふき取って、くすんだ金箔を貼り直し、漆を塗り直して、傷んだところを修復する、これを「仏壇の洗濯」と呼んでいます。期間は約40~50日、購入後50年以上たっている仏壇はぜひ一度、相談を。本来の素材の輝きが蘇ります。

【飯山市伝統産業会館】

 飯山の伝統工芸品「飯山仏壇」と「内山紙」について知ることができる施設です。飯山仏壇の作業工程や、技術を楽しく学ぶことができ、職人の技術で作られた最高峰の作品や、新しい時代に向けた試作品などを見ることができます。ミュージアムショップでは最新の「ミニ仏壇」なども展示販売。伝統の技術を結集して現代の住宅事情に取り入れた作品は、大きな注目を集めています。