長野の葬儀

「いまどき」の長野県の相続・お墓・お葬式のことがよくわかる

【覚えておきたい用語集】葬儀編①

2022年06月15日

散骨・さんこつ

 火葬した後の焼骨を粉末状にしたあと海、空、山中などにまくなどの葬送方法です。現在、海洋葬、空葬、自然葬、宇宙葬など、さまざまな散骨が行われるようになっていますが、基本的には、法整備が間に合っていない部分もあるにせよ、遺骨は法律で墓地・霊園に埋葬することが決められていますので、自由にどこにでも散骨してよいわけではありません。
 骨の形を残さないように粉末にする、他人の所有する土地には散骨しない、散骨したい場所の社会的環境や、周辺に暮らす人の気持ちに配慮する、など節度をもった散骨を検討しましょう。散骨を指定埋葬場所以外への埋葬と考え、禁止・制限している自治体もあるので、専門業者に依頼して、散骨が可能かどうか、確認をとることをおすすめします。

【死後硬直・しごこうちょく】

 筋肉が硬化して関節が動かなくなる現象です。死後2時間くらいで顎関節に出現、順次全身に及び6~8時間で手足に認められるようになります。10時間までは筋肉に力を加えると軟らかくなりますがその後は、硬直がすすみ、20時間を過ぎたあたりから、腐敗の進行とともに硬直が解けていきます。

【死に装束・しにしょうぞく】

 死出の山路を旅する姿で「白装束」ともいいます。白地の帷子経文などを記した経帷子を使用するのが一般的ですが、遺体が硬直して着せることが困難なため、故人の身体に上から掛けるだけ、というケースがほとんどです。浄土真宗では死出の旅をするという考え方がないので、決められた死に装束はありません。

【十字尊号・九字尊号・じゅうじそんごう・くじそんごう】

 浄土真宗の仏壇で祀られる言葉。向かって右側は「帰命尽十方無碍光如来」の十字を、向かって左側には「南無不可思議光如来」の九字を配します。
 十字尊号は七高僧の第二祖である天親菩薩の『浄土論』の言葉、九字尊号は七高僧の第三祖である曇鸞大師の『讃阿弥陀仏偈』の言葉で、いずれも「阿弥陀如来に帰依いたします」という信仰告白の言葉です。

【寿陵・じゅりょう

 生前につくるお墓、生前墓、逆修墓。「寿蔵」「寿堂」などの呼び方もあります。朱色(赤字)で名前や戒名を刻んでおくのが一般的。墓地不足の現在、早めに墓地を入手しようという考えや、残された家族に金銭的に負担をかけないなどの配慮から、寿陵をたてる人も多くいます。長寿になる、縁起が良い、などといわれることもあります。

【焼香・しょうこう】

 香を焚くことによって自らの身心を清め、仏さまや霊を供養する仏教儀礼です。多くの場合、線香焼香は日常のお参りに線香を上げる作法で、抹香焼香は通夜、葬儀、法要などで行われる作法ですが、宗派や地域によっては、通夜・葬儀に線香焼香を行うこともあります。抹香は、もともと沈香(チンコウ)や栴檀(センダン)などを粉末にしたものでしたが、現在は主に樒の(シキミ)樹皮と葉を乾燥して粉末にしたものを使っています。