長野の葬儀

「いまどき」の長野県の相続・お墓・お葬式のことがよくわかる

仏壇・仏具の基礎知識① 盆提灯

2020年09月25日

【盆提灯の意味】

 盆提灯は「あの世からこの世へ来て、子孫たちのもてなしを受けて、またあの世へ帰る」というお盆の祖霊信仰の中で、いわゆる「迎え火・送り火」と同様に、祖先が迷わないように明るく道を照らすという意味あいで習慣化しました。また故人の冥福を祈り、生前の感謝の気持ちを込めたお盆の供養を表すものとして、新盆を迎えた家へ、親戚や故人と親しかった人が、盆提灯を贈るという習慣も古くから続いています。故人へのお供え物のなかでも、盆提灯は最高のものとされていました。 「盆提灯は家にあるから、もう買わない」と言う人もいますが、新盆には新しい仏さまのために「その仏さまの灯り」を用意するのがいいでしょう。毎年「それぞれの仏さまの盆提灯」を飾りながら「それぞれの仏さま」を偲び、いま、生きていることへの感謝の気持ちを持ってお参りをしましょう。

【盆提灯の飾り方】

 盆提灯は、迎え盆の13日から送り盆の16日まで、精霊棚の両側に一対で飾るのが基本とされていますが、最近は住宅事情などを反映して、一台だけを飾るケースも増えています。縦長の場所を取らない商品も多くなりました。火袋の絵柄や家紋はすべて正面にくるように設えます。
 宗派によって形や飾り方に大きな違いがあるわけではありませんが、気になる場合は、菩提寺に教えていただくとよいでしょう。
 子どもの頃、家族で盆提灯を組み立てた記憶がある人も多いのではないでしょうか。そんなお盆を迎える準備の期間も含め、故人を偲ぶ時と考えて、過ごしてみてはいかがでしょう。

 

 

⇒いまどきの盆提灯、誰がいつどう買って送る?など、詳しくは『長野の葬儀』に掲載しています。